農の日で目指す豊かな人生
農の日は、単に自給自足を目指すものではなく、土壌の変化や野菜を育てる過程から、仕事や私生活にも活かせる気づきを得ることを目的にしています。自然から学んで人生をより豊かにするノマディクスの新しい取り組みです。
ノマディクスが実践する「自然農」では、不耕起*、無農薬、無肥料で作物を育てるため、雑草との付き合い方が独特です。野菜が土壌の覇権を取れるように定期的な草刈りと適切な草マルチ**が、日々の大きな作業となります。
*不耕起:土を耕さずに種を蒔くこと。土壌構造の保全や保水力の向上、CO2排出削減などさまざまなねらいがある。
**草マルチ:刈り取った草を土表面に覆いかぶせ(=マルチング)土の保水力を高める工法。
自然を観察する “眼”を育てていきたい
反省点として小峯は、「初めに畑の手入れの仕方を、もっと丁寧に皆にレクチャーすべきだった」と振り返ります。
主体性を重んじる運営を目指しながらも、それぞれが適切な “手入れ” ができるようになるには、季節ごとの状況に合わせたより深い観察眼を育む必要があります。自然農で理想とされる基本の草の刈り方や草マルチの分量、その範囲などの具体的な共有が必要だったと省みます。
継続がもたらした実り
上記のような反省点はあるものの、今年はノマディクス農園5年目にして初めて茄子やとうもろこしが順調に実り、すいかも美味しく食べられるまでに育ちました。
5年でようやく土が肥沃になったことに加え、毎週継続して皆が手をかけていることによる成果に、小峯は大きな手応えを感じています。自然のサイクルに合わせた草刈りや土の管理を社員総動員で行うことで、今年の夏野菜の豊かな収穫につながっています。
ノマディクスとしては、昨年東京の高尾で開催したファン感謝祭 『#ノマフェス』を今年も開催する予定とのこと。またこれらの収穫物を使った料理を来場者の皆さんに振る舞うことを、二人とも今から楽しみにしています。
実働4日の働き方改革
社員たちも農の日があることで、「今日までに終わらせなければならないタスク」がより明確になり、結果として効率的に仕事を進めることができているようです。また、想像以上に参加者同士の相互理解も深まり、作業中の雑談からたくさんのアイデアも生まれました。この畑でのコミュニケーションを通じて、これからも本業との好循環を期待しています。
ノマディクスの農の日は、単なる農業体験を超えた、自然と共に歩む新しい働き方を模索する試みです。今後も農の日を通じて得られる学びや経験を活かし、さらにチームとしての結束力を高めていけるよう、ノマディクスの挑戦は続きます。
対談本編(前半)は、ぜひポッドキャストでもお楽しみください。